「脳死・臓器移植」を考えた市民パネルの活動記録 −専門家との対話から市民の提案へ−
臓器移植法改正問題の背景
町野朔(上智大学)
2005.2.26.
「市民が考える脳死・臓器移植―専門家との対話を通じて―」
市民参加研究会
I. 脳死者と脳死体からの臓器の提供:現行臓器移植法の基本構造
- 脳死の判断
- 脳死者からの臓器の提供
- 脳死体以外の死体からの臓器の提供
「脳死」は「半分だけの死」か?
- 妥協の産物としての臓器移植法
「明らかな失敗作」か、「世界に誇るべき素晴らしい立法」か?
II. 法改正の必要性をめぐって
- 脳死を人の死としないことによる、モラル・ディレンマ
- 本人の書面によるopt-inを要求したことの結果としての、臓器提供の困難さ
- 小児心臓移植が事実上不可能
- 法改正の二つの方向
- 小児臓器移植についてだけの特例をもうける。
- 現行法の態度を改め、基本的に、最初に提出された法案の考え方に戻る。
III. 反対論について
- 臓器移植法改正反対と臓器移植反対
- 反対する理由
- 脳死
- 死者の自己決定権
- 医療不信
- 人の死を待つ医療の反倫理性
- 人体の部品化
- 脳死論と死者の自己決定権論との関係
IV. 臓器移植は「人の死を期待すること」なのか
- 「人の死を期待すること」は反倫理的か
- 「違法阻却論」との関係
V. 臓器移植は人の生命を商品化するか
- 反医療主義・反経済主義について
- 人体の物体化