ジャーナリストの専門家パネルが指摘していたように、現時点で公表された治療結果は、明確なものが少なく、万一効果があると認められうるADA欠損症でも、世界で二例の成功例があったのみというように、遺伝子治療を勧めていくに十分な程の治療結果が出ているとは思えないのです。
又ガンに関して言えば、ガンはひとつの原因だけで生じるのではなく、いくつもの原因が次々に働いて生じるという、多段階発ガンであることは定説になっています。
このことより遺伝子治療の有効性を考えれば、ほとんどのガンは環境要因など遺伝的要因でない要素が重要であり、遺伝的要素の治療よりも、環境要素などの改善が必要で、これら本質的ポイントが見過ごされている点が問題であると思います。 |